臼蓋形成不全と診断され、歩行や階段で股関節の痛みに悩む女性のイメージ

足の付け根が痛い。
長く歩いたり、階段を上り下りしたりすると股関節がつらい。
病院で「臼蓋形成不全」と言われたけれど、これから何をすればよいのか分からない。

臼蓋形成不全とは、大腿骨頭を覆う骨盤側の受け皿(臼蓋)の被りが少ない状態です。

臼蓋形成不全という骨の形は大切な情報ですが、痛みの出方や日常生活で困っていることは一人ひとり異なります。

そのため、病院での診断内容を踏まえたうえで、どのような動作で痛みが出るのか、現在の股関節がどのような状態なのかを確認することが大切です。

池田市のオアシス整骨鍼灸院では、股関節の動きや筋力、歩行・階段など、実際に痛みが出る動作を確認し、現在困っていることに合わせて施術や運動の内容を考えていきます。

このようなお悩みはありませんか?

  • 足の付け根や股関節の前側が痛む
  • 長く歩いたり、立ち続けたりすると股関節がつらくなる
  • 階段の上り下りや立ち上がりで痛みを感じる
  • 股関節を深く曲げたときに痛みや詰まり感がある
  • 運動やスポーツの後に股関節が痛む
  • 病院で「臼蓋形成不全」と言われたが、これから何をすればよいのか分からない
  • 運動や筋力トレーニングをしてもよいのか不安
  • このまま悪くなっていくのではないか心配

このような症状は、臼蓋形成不全のある方にみられます。

※ただし、股関節の痛みや動かしにくさだけで、臼蓋形成不全と判断することはできません。

すでに臼蓋形成不全と診断されている場合も、現在どのような動作で痛みが出るのか、股関節がどのような状態なのかをあわせて確認することが大切です。

臼蓋形成不全とは?

股関節は、太ももの骨である大腿骨の先端にある「大腿骨頭」と、骨盤側の受け皿である「臼蓋(きゅうがい)」でつくられています。

臼蓋形成不全とは、大腿骨頭に対する臼蓋の被りが少ない股関節の形態です。

大腿骨頭に対する臼蓋の被りの違いを、正常な股関節と臼蓋形成不全で比較した図

正常な股関節では、大腿骨頭の一部が臼蓋によって覆われています。一方、臼蓋形成不全ではその被りが少なく、荷重が限られた範囲に集中しやすいため、関節唇や関節軟骨への負担と関係することがあります。

成人になって初めて分かることもあります

成人になって臼蓋形成不全が分かった方でも、子どもの頃に股関節の問題を指摘されたことがないケースは珍しくありません。

そのため、これまで股関節の治療歴がなくても、成人になって股関節の痛みをきっかけにX線検査を受け、初めて臼蓋形成不全が分かることがあります。

また、日本人では男性より女性に多くみられるとされています。

臼蓋形成不全は主にX線で評価します

臼蓋形成不全は、痛む場所や股関節の動きだけで判断するものではありません。

主にX線画像で、大腿骨頭に対する臼蓋の被りなどを確認して評価します。

そのため、臼蓋形成不全が疑われる場合や、まだ画像検査を受けていない場合には、整形外科で股関節の状態を確認することが大切です。

臼蓋形成不全があっても、症状の出方は一人ひとり異なります

画像上で臼蓋形成不全がみられても、すべての方が同じように痛みを感じるわけではありません。

そのため、骨の形だけで現在の症状を判断するのではなく、痛みの出方や股関節の状態をあわせて考えることが大切です。

臼蓋形成不全と言われたら知っておきたい3つのこと

病院で「臼蓋形成不全です」と言われると、

「骨の形の問題なら、もうどうしようもないのでは?」

と不安になる方もいると思います。

臼蓋形成不全について考えるときは、「骨の形」と「現在の症状・動き」を分けて整理することが大切です。

臼蓋形成不全で変えられない骨の形と、筋力・動作・活動量など確認して取り組める部分を示した図

1.臼蓋形成不全があっても、骨の形だけで現在の症状を判断することはできません

臼蓋形成不全は、大腿骨頭に対する臼蓋の被りが少ない股関節の形態です。

骨の形は大切な情報ですが、同じような形態があっても、痛みの有無や程度、日常生活で困っていることは一人ひとり異なります。

そのため、X線で臼蓋形成不全が確認されている場合も、骨の形だけを見るのではなく、

  • どのような動作で痛みが出るのか
  • 股関節がどのように動いているのか
  • 歩行や仕事、運動などの活動量
  • 活動した後や翌日に症状がどう変化するのか

などをあわせて確認することが大切です。

2.施術や運動で、臼蓋の骨の形そのものを変えることはできません

成人の臼蓋形成不全では、整骨院での施術や筋力トレーニングによって、臼蓋の骨形態そのものを変えることはできません。

一方で、骨の形を変えられないことと、「できることが何もない」ことは同じではありません。

現在の症状や生活上の困りごとを確認しながら、筋力や動作、活動量などについて取り組める部分を整理していくことができます。

3.筋力・動作・活動量など、確認し取り組める部分があります

臼蓋形成不全のある方でも、現在の症状や目標に応じて確認できることがあります。

例えば、

  • 股関節の動きと左右差
  • 股関節周囲や臀部の筋力
  • 片脚で立ったときの安定性
  • 歩行・階段・立ち上がり・スクワットなどの動作
  • 歩行や仕事、運動などの活動量
  • 活動中だけでなく、その後や翌日の症状の変化

などです。

臼蓋形成不全の保存的なリハビリテーションでは、股関節周囲の筋力や動作のコントロール、症状に応じた活動量の調整などが重要な要素として挙げられています。

ただし、すべての方に同じ運動やトレーニングが必要なわけではありません。

「長く歩けるようになりたい」
「階段を今より楽に上り下りしたい」
「ランニングやスポーツへ戻りたい」

など、現在困っていることや目標に合わせて、取り組む内容を考えていくことが大切です。

臼蓋形成不全では、「変えられない骨の形」と「現在確認し、取り組める部分」を分けて考えることが大切です。

臼蓋形成不全と変形性股関節症の関係

臼蓋形成不全は、変形性股関節症と関連する股関節形態のひとつです。

臼蓋による大腿骨頭の被りが少ないことで、股関節にかかる力が限られた範囲に集中しやすくなり、長い経過の中で関節唇や関節軟骨への負担と関係することがあります。

臼蓋形成不全と変形性股関節症の関係を、経過が一人ひとり異なることも含めて示した図

臼蓋形成不全があると、必ず変形性股関節症になるのでしょうか?

いいえ。臼蓋形成不全があるからといって、すべての方が変形性股関節症へ進行するわけではありません。

日本整形外科学会では、成人の臼蓋形成不全を変形性股関節症の「前関節症」と位置づけています。 一方で、臼蓋形成不全のある方のうち、どの方が将来変形性股関節症を発症するのかは分かっていないとされています。

大規模な研究でも、臼蓋形成不全と将来的な画像上の変形性股関節症との関連が報告されていますが、これは「臼蓋形成不全がある方は必ず変形性股関節症になる」という意味ではありません。

臼蓋形成不全という診断だけで、その後の経過が決まるわけではありません。

大切なのは、症状の変化と股関節の状態をみていくことです

臼蓋形成不全がある場合も、骨の形だけで将来を判断するのではなく、現在の症状や日常生活での変化を確認していくことが大切です。

特に、次のような変化がみられる場合には、整形外科で股関節の状態を再度確認することをおすすめします。

  • 股関節や足の付け根の痛みが以前より強くなってきた
  • 歩ける距離が以前より短くなってきた
  • 股関節が動かしにくくなってきた
  • 安静時や夜間にも痛みが続くようになった

このような変化があるからといって、必ず変形性股関節症が進行しているとは限りません。 ほかの股関節の問題が関係している場合もあるため、症状が変化しているときには画像検査を含めて確認することが大切です。

変形性股関節症の症状や、歩行・立ち上がりなどでみられる変化については、 変形性股関節症のページ で詳しく解説しています。

臼蓋形成不全という診断だけで、将来の経過が決まるわけではありません。
現在の症状やその変化を確認しながら、必要に応じて股関節の状態をみていくことが大切です。

股関節の痛みには、ほかの背景があることもあります

足の付け根や股関節の前側に痛みがあっても、臼蓋形成不全だけで現在の症状を説明できるとは限りません。

すでに臼蓋形成不全と診断されている場合も、現在の痛みの出方や動作によっては、ほかの股関節の問題が関係していることがあります。

そのため、痛む場所だけで判断するのではなく、これまでの診断内容や画像検査、現在の症状、股関節の動きなどをあわせて考えることが大切です。

FAI(大腿骨寛骨臼インピンジメント)との違い

臼蓋形成不全と比較されることがある股関節の状態に、FAI症候群があります。

臼蓋形成不全では、大腿骨頭に対する臼蓋の被りが少ないことが特徴です。

一方、FAI症候群では、大腿骨側や臼蓋側の骨の形によって、股関節を曲げたりひねったりした際に、大腿骨と臼蓋が早い段階で接触しやすくなることがあります。

臼蓋形成不全とFAI症候群の違いと、症状・診察所見・画像所見をあわせて判断することを示した図

ただし、画像上にFAIに関連する骨の形がみられるだけで、FAI症候群と診断されるわけではありません。

FAI症候群は、

  • 股関節や足の付け根にみられる症状
  • 診察で確認される所見
  • 画像所見

をあわせて判断します。

そのため、「深くしゃがむと痛い」「股関節が詰まる感じがする」といった症状だけで、臼蓋形成不全とFAI症候群を患者さん自身で見分けることは難しいです。

現在の痛みを、臼蓋形成不全だけで説明しないことが大切です

股関節の受け皿の周囲には、「関節唇」という組織があります。

臼蓋形成不全やFAIでは、関節唇や関節軟骨への負担が症状と関係する場合がありますが、痛みや引っかかり感だけで関節唇の状態を判断することはできません。

必要に応じて、整形外科での診察やX線、MRIなどの画像検査が検討されます。

また、股関節周囲の筋肉や腱などが症状に関係する場合や、腰など股関節以外の場所から痛みを感じる場合もあります。

そのため、

「臼蓋形成不全があるから、今の痛みはすべて骨の形のせい」

と決めつけず、どのような動作で痛むのか、症状がどのように変化しているのかを整理することが大切です。

このような場合は、まず医療機関で確認してください

次のような症状がある場合には、整骨院で様子をみるのではなく、医療機関で早めに状態を確認することが大切です。

  • 転倒や外傷のあとから強い股関節痛がある
  • 痛くて脚に体重をかけることができない
  • 股関節や脚をほとんど動かせない
  • 急に非常に強い痛みや腫れが出た
  • 股関節周辺の熱感や赤み、発熱などを伴っている

また、すでに臼蓋形成不全と診断されている方でも、

  • 痛みが以前より強くなってきた
  • 歩ける距離が短くなってきた
  • 股関節が以前より動かしにくくなった
  • 安静時や夜間にも痛みが続くようになった
  • 以前とは明らかに痛み方が変わった

といった変化がある場合には、一度整形外科で現在の状態を再確認することをおすすめします。

臼蓋形成不全は大切な診断情報ですが、それだけで現在の股関節痛をすべて説明できるとは限りません。症状や動作の変化を確認し、必要な場合には整形外科での診察や画像検査につなげることが大切です。

オアシス整骨鍼灸院で確認すること・できるサポート

臼蓋形成不全と診断されている方では、診断内容を踏まえたうえで、「現在どのようなことで困っているのか」を確認することが大切です。

オアシス整骨鍼灸院では、病院での診断内容や画像検査について説明された内容を確認しながら、現在の股関節の状態や、実際に症状が出る動作をみていきます。

臼蓋形成不全の患者に対して、股関節の状態・歩行動作・現在の困りごとを確認している様子

1.これまでの診断内容と症状の経過を確認します

まず、現在までの経過を確認します。

  • いつ頃から症状があるのか
  • 病院でどのような診断や説明を受けたのか
  • X線やMRIなどの画像検査を受けているか
  • どのような動作で痛みが出るのか
  • 仕事や運動でどの程度股関節を使っているのか
  • 活動中だけでなく、その後や翌日に症状がどう変化するのか

などを確認します。

病院で臼蓋形成不全と診断されている場合でも、現在の症状や困っている動作は一人ひとり異なります。

そのため、診断名だけで判断するのではなく、現在までの経過と日常生活での困りごとを整理することから始めます。

2.股関節の動きや筋力を確認します

次に、現在の股関節がどのような状態なのかを確認します。

例えば、

  • 股関節の曲げ伸ばしや内旋・外旋の動き
  • 左右の動きの違い
  • 股関節周囲や臀部の筋力
  • 片脚立ちや片脚動作での身体のコントロール

などです。

臼蓋形成不全だからといって、単純に股関節を柔らかくすればよいわけではありません。

動きが少ない部分をすべて広げるのではなく、現在の症状や骨の形、実際の動作との関係をみながら、必要な部分を整理していきます。

3.実際に症状が出る動作を確認します

検査だけでなく、日常生活で実際に困っている動作も確認します。

例えば、

  • 歩く
  • 階段を上り下りする
  • 椅子から立ち上がる
  • しゃがむ
  • 走る
  • スポーツをする

などです。

同じ臼蓋形成不全という診断でも、長く歩くと痛む方、深く股関節を曲げたときに痛む方、スポーツのときだけ症状が出る方では、確認する内容も異なります。

そのため、痛む場所だけではなく、「どの動作の、どの場面で困っているのか」を確認します。

4.必要に応じて、膝・足首・足部や靴も確認します

股関節の状態や実際の動作を確認したうえで、必要な場合には膝・足首・足部の動きや靴も確認します。

これは、足元を臼蓋形成不全の原因と考えるためではありません。

歩行や階段などの動作の中で、股関節だけでなく下肢全体がどのように動いているのかを確認するためです。

現在の症状や目標に合わせてサポートします

保存的なサポートでは、臼蓋形成不全の骨の形を変えることではなく、現在困っている動作や活動に対して、取り組める部分を整理していきます。

確認した内容に応じて、

  • 症状に合わせた活動量の調整
  • 股関節周囲や臀部の筋力トレーニング
  • 片脚動作などでの身体のコントロール練習
  • 症状や身体の状態に応じた施術
  • 歩行・階段・運動・スポーツなどへの段階的な復帰

などを考えていきます。

すべての方に同じ施術や運動を行うわけではありません。

「もう少し長く歩けるようになりたい」
「階段を今より楽に上り下りしたい」
「運動やスポーツを続けたい」

など、その方が現在困っていることや目標に合わせて、必要な筋力や動作、活動量を確認しながら取り組んでいきます。

また、症状が強くなっている場合や、以前とは痛み方が変わっている場合など、医療機関での再評価が必要と考えられるときには、整形外科での確認をおすすめします。

オアシス整骨鍼灸院では、臼蓋形成不全という診断名だけを見るのではなく、現在の症状・股関節の状態・実際に困っている動作を確認し、その方の目標に合わせて必要な内容を考えていきます。

臼蓋形成不全に関するよくある質問

臼蓋形成不全と診断された方からよくいただく、 運動・将来の変形性股関節症・手術などについての疑問をまとめました。

Q1 臼蓋形成不全は治りますか?

成人の臼蓋形成不全では、施術や運動によって臼蓋の骨の形そのものを変えることはできません。

一方で、骨の形が変わらないことと、「できることが何もない」ことは同じではありません。

現在の症状や股関節周囲の筋力、実際に困っている動作、活動量などを確認し、 その方の状態や目標に合わせて取り組むことが大切です。

Q2 臼蓋形成不全があると必ず痛くなりますか?

いいえ。臼蓋形成不全があるからといって、必ず股関節に痛みが出るわけではありません。

骨の形は大切な情報ですが、それだけで現在の痛みの強さや、 日常生活での困りごとをすべて判断することはできません。

すでに臼蓋形成不全と診断されている場合も、 どのような動作で痛みが出るのか、症状がどのように変化しているのかを あわせて確認することが大切です。

Q3 臼蓋形成不全があると変形性股関節症になりますか?

臼蓋形成不全は変形性股関節症と関連しますが、すべての方が同じように進行するわけではありません。

日本整形外科学会では、成人の臼蓋形成不全を変形性股関節症の 「前関節症」と位置づけていますが、 これは「将来必ず変形性股関節症になる」という意味ではありません。

臼蓋形成不全という診断だけで将来の経過が決まるわけではなく、 現在の症状やその変化をみていくことが大切です。

Q4 将来、人工股関節になるのでしょうか?

臼蓋形成不全と診断されたからといって、将来必ず人工股関節になるわけではありません。

治療方針は、年齢や症状、骨の形、関節軟骨の状態などによって異なります。

状態によっては保存的な治療が行われることもあれば、 関節軟骨が比較的保たれている方では、 整形外科で骨切り術などの股関節を温存する手術が検討される場合もあります。

変形性股関節症が進行した場合には、 人工股関節置換術が治療の選択肢になることがあります。 手術が必要かどうかは、整形外科で画像所見や症状などを踏まえて判断します。

Q5 運動や筋力トレーニングをしても大丈夫ですか?

臼蓋形成不全があるからといって、すべての運動を避ける必要があるわけではありません。

非手術的なリハビリテーションでは、 股関節周囲の筋力や片脚動作での身体のコントロール、 活動量の調整などが重要な要素として挙げられています。

ただし、痛みが強くなる運動を無理に続ける必要はありません。 運動中だけでなく、その後や翌日に症状がどう変化するかも確認しながら、 内容や強度を調整することが大切です。

Q6 歩いた方がよいですか?

痛みが増えない範囲であれば、歩行を一律に避ける必要はありません。

一方で、「歩けば歩くほどよい」というものでもありません。

歩いている途中だけでなく、歩いた後や翌日に症状が強くなる場合には、 距離や時間、頻度などを見直します。

どの程度歩くと症状が変化するのかを確認しながら、 現在の状態に合わせて活動量を考えることが大切です。

Q7 スクワットやストレッチはしても大丈夫ですか?

すべての方にスクワットやストレッチが必要なわけではありません。

臼蓋形成不全のある方では、股関節を深く曲げることで症状が出る場合があります。 痛みを我慢して深くしゃがむ必要はありません。

また、臼蓋の被りが少ない股関節では、 単純に可動域を広げることだけを目的にするとは限りません。

痛みを我慢して強く伸ばすのではなく、 現在の股関節の動きや症状、運動の目的に合わせて内容を考えることが大切です。

Q8 FAI(大腿骨寛骨臼インピンジメント)とは何が違いますか?

臼蓋形成不全とFAI症候群では、股関節の骨形態の特徴が異なります。

臼蓋形成不全では、大腿骨頭に対する臼蓋の被りが少ないことが特徴です。 一方、FAI症候群では、大腿骨側や臼蓋側の骨形態によって、 動作時に大腿骨と臼蓋が早い段階で接触しやすくなることがあります。

ただし、「詰まる」「深く曲げると痛い」といった症状だけで 両者を見分けることはできません。 FAI症候群は、症状・診察所見・画像所見をあわせて診断します。

Q9 DDHと臼蓋形成不全は同じですか?

関連する言葉ですが、まったく同じ意味として考えるより、少し分けて理解した方が分かりやすいです。

DDHは「発育性股関節形成不全(Developmental Dysplasia of the Hip)」の略で、 乳幼児期からの股関節の発育や不安定性などを含む広い概念です。

一方、成人で「臼蓋形成不全」と説明される場合には、 大腿骨頭に対する臼蓋の被りが少ない骨形態を指して使われることがあります。

なお、成人になって臼蓋形成不全が分かった方でも、 子どもの頃に股関節の問題を指摘された経験がないことは珍しくありません。

Q10 整形外科と整骨院はどう使い分ければよいですか?

臼蓋形成不全の診断や骨の形の評価、手術が必要かどうかの判断は整形外科の役割です。

整形外科ではX線などを用いて骨の形や関節の状態を確認し、 必要に応じて関節唇や軟骨などを詳しく確認するため、 MRIなどの追加検査が検討される場合があります。

一方、すでに診断を受けており、 歩行・階段・仕事・運動など現在困っている動作について取り組みたい場合には、 股関節の動きや筋力、実際の動作、活動量などを確認していきます。

オアシス整骨鍼灸院でも、病院での診断内容を踏まえながら現在の状態を確認し、 症状の変化などから再評価が必要と考えられる場合には、 整形外科での確認をおすすめしています。

臼蓋形成不全と股関節の痛みでお困りの方へ

病院で臼蓋形成不全と診断されたものの、 「これから何をすればよいのか分からない」と感じている方もいると思います。

大切なのは、臼蓋形成不全という診断内容を踏まえながら、 現在どのような動作や生活場面で困っているのかを整理することです。

オアシス整骨鍼灸院では、診断名だけで施術内容を決めるのではなく、 現在の症状や股関節の状態、歩行・階段・仕事・スポーツなど 実際に困っている動作を確認しながら、目標に合わせて取り組む内容を考えていきます。

また、症状の変化などから医療機関での再評価が必要と考えられる場合には、 整形外科での確認をおすすめします。

まずは、現在困っていることを整理するところから

「整骨院で相談してよい状態なのか分からない」
「もう一度、整形外科を受診した方がよいのか迷っている」
「運動やスポーツを続けてもよいのか相談したい」

そのような段階でも構いません。 今の状態と、これからどうしていきたいのかを一緒に整理していきます。

ご来院時に診断内容が分かる資料があればお持ちください

すでに整形外科を受診されている方は、 診断名や検査内容、医師から説明された内容が分かる資料があればお持ちください。

資料がお手元になくてもご相談いただけます。

初めてご相談いただく方へ

初回は、現在の症状や困っていることをお聞きし、 身体の状態や必要な動作を確認したうえで、今後の方針をご説明します。

状態確認と説明の時間を大切にしているため、 初回は約90分を目安にお時間をいただいています。

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阪急池田駅から徒歩1分

オアシス整骨鍼灸院 院長 三木高志

この記事の執筆者

三木高志

オアシス整骨鍼灸院 院長

柔道整復師・鍼灸師

足の痛みを中心に、靴・歩き方・体の使い方まで含めて日々のご相談を受けています。 症状の場所だけでなく、なぜそこに負担が集まっているのかを整理することを大切にしています。

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参考文献

本ページは、日本整形外科学会の公開情報や医学論文・国際コンセンサスを参考に、 患者さんにも分かりやすい表現に整理しています。

  1. 公益社団法人 日本整形外科学会.「臼蓋形成不全」
    成人の臼蓋形成不全の診断、変形性股関節症との関係などを参照。
  2. 公益社団法人 日本整形外科学会.「変形性股関節症」
    股関節症の症状、画像評価、保存療法・手術療法などを参照。
  3. Disantis AE, Martin RL, Enseki K. Non-Operative Rehabilitation Principles for Use in Individuals with Acetabular Dysplasia: A North American Based Delphi Study.
    Int J Sports Phys Ther. 2023;18(6):1331-1345. doi:10.26603/001c.89265
  4. Riedstra NS, et al. Acetabular dysplasia and the risk of developing hip osteoarthritis within 4-8 years: An individual participant data meta-analysis of 18,807 hips from the World COACH consortium.
    Osteoarthritis Cartilage. 2025;33(3):373-382. doi:10.1016/j.joca.2024.12.001
  5. Griffin DR, et al. The Warwick Agreement on femoroacetabular impingement syndrome (FAI syndrome): an international consensus statement.
    Br J Sports Med. 2016;50(19):1169-1176. doi:10.1136/bjsports-2016-096743

※掲載内容は一般的な医学情報であり、個々の症状や治療方針は年齢・症状・画像所見などによって異なります。 股関節の診断や手術適応については、整形外科での診察・画像評価が必要です。