朝の一歩目にかかとが痛い30代女性|足底筋膜炎の症例
CASE 06 / 足底筋膜炎の症例
朝の一歩目から足裏が痛い。
子どもと公園にも行けなかった。
約1年前から続く両足の痛み。 朝の歩き始めや500mほどの歩行でも 足裏が痛む状態だった30代女性。 整形外科で足底筋膜炎(足底腱膜炎) と診断されていました。
このページは患者様の実際の経過を 個人が特定されない形で紹介したものです。 痛みの数値は申告値で、 すべての方に同じ結果が得られるものではありません。
朝の一歩目もつらい状態
痛みの申告値は2/10
お子さんとの外出が実現
この症例の概要
来院時: 約1年間続く足裏の痛み。 土踏まずからかかとの内側に痛みがあり、 左足がより強い状態でした。
評価・対応: 足部の過回内、足関節と股関節の動き、 歩行を評価。局所のケア、運動療法、 靴とフォームソティックスの見直しを実施しました。
経過・現在: 12回目に動物園へ外出。 その翌日の痛みの増加も確認し、 その後に施術を終了。 現在は痛みなく生活し、 年1回の足とインソールの確認を行っています。
朝の一歩目も、子どもとの外出もつらい
両足の土踏まずからかかとにかけて痛みがあり、 とくに左のかかと内側がつらい状態でした。 朝の一歩目から痛み、 約500m歩くだけでも痛みが出ていました。
一緒に遊びたいと思っていても、 足裏の痛みが外出の妨げになっていました。
整形外科で処方された痛み止めも 十分な効果を感じられず、 鍼灸院でも変化が乏しかったため、 ネットで当院を見つけて来院されました。

毎日履いていた靴も確認
足の痛みを考えるうえで、 実際に使っている靴の情報も大切です。 来院時の靴を確認し、 その後の靴選びやインソールの検討に つなげました。
靴の種類だけで足底筋膜炎の原因が 分かるわけではありません。 足の状態や歩行などと合わせて評価しました。
初回に確認した足と歩き方
痛むかかとだけでなく、 足首・股関節の動きや立位姿勢、 歩行も確認しました。
かかとと足部
踵の圧痛、足部の著明な過回内傾向を 確認しました。
関節と姿勢
足関節の背屈制限、 股関節の伸展・内旋制限、 骨盤後傾位が見られました。
歩行の特徴
歩幅が狭く、足をペタペタとつく歩行。 腕の振りは少なく、 立脚期には足部が内側へ倒れ込んでいました。

静止画と、動いているときの足は別に確認
写真だけで歩行時の荷重や 足部の過回内の程度を 判断したわけではありません。 足の外観と、立脚期の動きを 合わせて観察しました。
かかとのケアから、動きを広げる運動療法へ
まずは痛みのあるかかと周辺のケアと、 足首・股関節の動きへのアプローチを行いました。 その後、股関節の可動域が出てきた段階から 筋力強化や動作練習へと進めました。
かかとへのケア
痛みがある踵周辺に超音波療法を行い、 局所の状態を継続して確認しました。
足首・股関節の可動域
距骨への徒手的な調整、 下腿へのPNF、臀部のリリース、 股関節の可動域調整やストレッチを 実施しました。
支える力と歩行動作
動きが出てからヒップスラスト、 クラムシェル、立位での股関節外転運動、 股関節伸展運動などを取り入れました。
この患者様は歩幅が小さく、 股関節を後ろへ伸ばす動きや 足首を反らす動きにも制限がありました。 歩くときの体重移動や 身体全体の使い方を考えるため、 かかとだけでなく股関節や足首も確認しました。
PNFは、筋肉の働きや身体の動きを引き出すことを 目的に用いる運動手法です。 ヒップスラストはお尻を持ち上げる運動、 クラムシェルは横向きで股関節を開く運動です。 複数の介入を組み合わせたため、 特定の施術だけで症状が変わったとは判断できません。
外でも家の中でも、足元の環境を見直す
来院時に使用していたキャンバススニーカーを確認し、 足や歩き方の状態を踏まえて、 ニューバランス574への変更と フォームソティックス(Formthotics)の 使用を提案しました。
症状が強かった時期には、 室内でもニューバランスML574を ルームシューズとして履き、 インソールを使用 していただきました。 外出時だけでなく、 日常の足元にも目を向けた対応です。

靴だけでなく、生活に合わせて考える
インソールを使用したのは 屋外だけではありません。 症状が強かった時期に 室内履きも活用し、 生活の中で足元をどう支えるかを 検討しました。
特定の靴やインソールが 今回の改善の原因だと断定するものではなく、 すべての方に室内でのスニーカー着用を すすめるものでもありません。
500mの歩行から、念願の動物園へ
歩ける距離と痛みの申告値を確認しながら、 施術と運動療法を進めました。
- 3回目 痛み 6/10
まだ足裏の痛みが残っている状態でした。
- 6回目 痛み 4/10・500mの歩行が可能に
来院前は500mでも痛んでいましたが、 この頃には難なく歩けるようになりました。
- 10回目 痛み 2/10・1kmの歩行が可能に
以前より長い距離を 歩けるようになりました。
- 12回目 お子さんと動物園へ
当初からの目標だった動物園へ、 何とか行くことができました。 朝の一歩目の痛みは、 この頃には1/10程度まで 軽くなっていましたが、 完全になくなったわけではありません。
- 動物園の翌日 一時的に痛み 4/10
長時間の外出後に痛みが増加。 ただし、2〜3日後には 再び2/10程度に落ち着きました。 施術内容は大きく変えず、 局所のケアと歩行改善への 取り組みを続けました。
目標の外出は実現しましたが、 その翌日には痛みが増えました。 活動量によって症状が変動した点も、 実際の経過として記録しています。
痛みの数値は患者様の申告値で、 すべて同じ条件で測定されたものではありません。 初回の数値は確認できていないため記載していません。
足だけでなく、歩き方にも変化が
初回は歩幅が狭く、 腕の振りがほとんどなく、 足をペタペタとつく歩き方でした。 施術・運動療法の経過で、 次のような変化を観察しています。
歩幅は目視で明らかに広がりました。 数値として計測した結果ではありません。
骨盤の回旋、胸郭との連動、 腕の振りが初回より出るようになりました。
患者様自身も、 以前より歩いても疲れにくくなった と話されていました。 足部の過回内が矯正されたと判断できる 測定結果はないため、 そのような表現はしていません。
施術終了後の現在|痛みなく日常生活へ
動物園へ出かけた時点では、 まだ痛みが残っていました。 その後、症状の経過を確認し、 継続的な施術を終了しています。
現在は痛みなく日常生活を送られています。 年に1回、足の状態と フォームソティックスのチェックを行っています。
足裏の痛みだけではなく、 その痛みでできなくなっていたことを 伺うところから始めました。 施術終了後も毎年の足とインソールの確認を通して、 日常生活の状態を見守っています。
現在の状態はこの患者様の経過であり、 同じ方法で必ず改善することや、 今後再発しないことを示すものではありません。
足底筋膜炎について、相談前によくある疑問
整形外科で診断を受けた後でも相談できますか?
はい。診断内容やこれまでの経過を確認し、 足の状態、靴、動作などを評価します。 状態によっては医療機関への相談を おすすめすることもあります。
インソールの購入は必須ですか?
いいえ。必要性は足の状態や 生活環境に応じて判断し、 ご希望も伺いながらご説明します。 すべての方に同じ靴やインソールを おすすめするものではありません。
施術内容や費用は事前にご説明します。 具体的な料金は 料金案内 をご覧ください。
本症例は、整形外科で足底筋膜炎(足底腱膜炎)と 診断された患者様の経過を、 許可を得た写真とともにご紹介しています。 当院が新たな診断を行ったことを意味しません。 結果には個人差があります。 強い腫れや熱感、安静時の強い痛み、 症状の急な悪化などがある場合は、 医療機関での診察をご検討ください。
