あぐらを組むと右股関節が痛い56歳女性|歩行も確認した症例

CASE 08 / RIGHT HIP PAIN

あぐらを組むと、
右股関節が痛い。

2025年の大阪・関西万博で2日続けて 長距離を歩いた後、 右股関節に違和感を覚えた56歳女性。 痛みは徐々に強まり、 あぐらを組みにくくなっていました。 股関節の動き・筋力・歩行を確認しながら進めた 実際の経過をご紹介します。

56歳女性 右股関節前方の詰まり感 あぐら・歩行
右股関節が十分に開きにくいあぐら動作の説明画像
右股関節が開きにくい状態のイメージ

※患者様から匿名での症例掲載許可をいただいています。 画像は動作説明用です。 症状や経過には個人差があります。

来院時 右側であぐらを組めない

股関節前方の詰まり感と可動域制限

5回目来院時 痛み 2/10

あぐら動作や歩行時の安定性にも変化

現在 痛みはほぼ 0/10

買い物や旅行が無理なく可能に

この症例の概要

来院のきっかけ: 万博での長距離歩行後から違和感が続き、 整形外科で画像検査を受けても 症状が改善せず来院されました。

評価と対応: あぐらや股関節の深い屈曲、 右脚での荷重と歩行を確認。 徒手療法に加え、 股関節周囲の運動を段階的に進めました。

現在: あぐらを痛みなく組め、 長距離歩行や友人との買い物、 旅行も楽しめる状態です。

01

長距離歩行後に始まった、 右股関節の違和感

2025年の大阪・関西万博で2日間続けて 長距離を歩いた後、 右股関節に違和感が出現しました。 当初は自然に治ると思っていましたが、 徐々に痛みが強まっていったとのことです。

痛みは右の上前腸骨棘 (骨盤前方の骨の出っ張り)の やや内側・下方付近から股関節前外側、 臀部外側〜中殿筋付近にかけて見られました。

特に困っていた動作 右側であぐらを組む

股関節を外へ開いて回す動き (外転・外旋)がしにくく、 痛みを伴っていました。

詰まり感が強い動作 屈曲・内転・内旋

股関節を曲げて内側へ寄せると、 鼠径部に強い詰まり感と 痛みが出ていました。

整形外科での検査

整形外科でレントゲンとMRI検査を受け、 患者様によると 「少し変形があるかどうか」 という程度の説明だったそうです。 明確な診断名は伝えられず、 湿布と痛み止めで経過を見ていましたが、 改善せず当院へ来院されました。

※画像や読影報告書の原本は確認できていません。 病名を推測して付けることは避け、 患者様から伺った内容と 当院で確認した所見を区別しています。 万博での長距離歩行が痛みの 直接原因だったとも断定していません。

02

初回評価|股関節の動き・筋力・歩行

痛みが出る場所だけでなく、 どの方向に動かすと詰まるのか、 右脚に体重を乗せたときに 身体がどう動くのかを確認しました。

深い屈曲 上前腸骨棘の前下方付近に詰まり感。
外転・外旋 右側で可動域制限と痛み。 あぐらが組みにくい。
屈曲・内転・内旋 鼠径部に強い詰まり感と痛み。
触診 中殿筋・腸腰筋・大腿筋膜張筋・ 大腿直筋に筋緊張。
歩行時の特徴 右立脚期に右へスウェイ

右股関節を内転位で荷重し、 トレンデレンブルグ徴候もありました。 歩幅は短く、歩角は大きい傾向でした。

股関節外転筋の検査 挙上・保持が困難

側臥位での右脚の挙上は不十分で、 数秒で下降。 股関節外側痛を伴い、 大腿筋膜張筋や体幹による 代償が見られました。

施術所内で歩行の姿勢や脚の動きを確認する場面の説明画像
歩行時の身体の傾きや股関節の動きを 確認する様子(参考イメージ)

股関節外転の徒手筋力テストは MMT 2〜3程度の評価でした。 ただし、痛み・可動域制限・ 代償動作の影響があるため、 中殿筋だけの筋力を正確に示す数値ではありません。

03

初回施術|施術ごとに動作を再評価

痛みを確認しながら徒手療法を行い、 その都度、股関節の動きと詰まり感を確かめました。

STEP 01 中殿筋への徒手療法

施術後、外転・外旋 (あぐらに近い動き)で 痛みが比較的軽減。

STEP 02 腸腰筋への徒手療法

股関節を深く曲げたときの 詰まり感や痛みが軽減。

STEP 03 大腿直筋への徒手療法

屈曲・内転・内旋での詰まり感が、 施術前の約半分(5/10程度)に軽減。

運動療法はベッド上で、 右股関節外転筋を意識した アイソメトリック(等尺性収縮) から開始しました。

施術直後の変化と、その後の経過

初回施術後は、患者様の感覚で 痛みが約6割軽減しました。 しかし、2回目の来院時には 9/10程度まで戻っており、 施術直後の変化は持続していませんでした。

※複数の部位へ施術しているため、 特定の手技だけによる変化とは断定できません。 痛みの軽減と関節可動域の 実測上の改善も区別して扱っています。

04

痛みが戻った時期から、 段階的な運動療法へ

最初から順調に変化したわけではありません。 来院時の状態を確認しながら、 ベッド上の運動から立位での練習へと 進めていきました。

  1. 初回施術後 痛みが約6割軽減

    中殿筋・腸腰筋・大腿直筋への徒手療法を行い、 外転筋の等尺性運動を開始。

  2. 2回目来院時 痛み 9/10

    初回と同様の徒手療法を実施。 施術後は5/10程度に軽減。

  3. 3回目来院時 痛み 6/10

    側臥位のヒップアブダクションと クラムシェルを追加。 直後のあぐら動作や詰まり感には 大きな変化なし。

  4. 4回目来院時 痛み 4/10

    ベッド上の運動に加え、 片脚立位とセラバンド・ サイドウォークを導入。

  5. 5回目来院時 痛み 2/10

    右側のあぐらがある程度可能になり、 右立脚期のスウェイも初回より安定。 外転位を保持できる時間も延びていました。

  6. 現在 痛みはほぼ 0/10

    あぐらを痛みなく組め、 長距離歩行や外出も無理なく行えています。 月1回のメンテナンスで通院中です。

※グラフは2回目以降の来院時と 現在の主観的な痛みを示します。 施術直後の値とは混ぜていません。 毎回同じ動作・条件で測定した数値ではなく、 特定の施術の効果を証明するものではありません。

05

痛み以外にも、 あぐら・歩行・保持能力に変化

あぐら 5回目にはある程度可能

初診時は右側で困難だった動作が変化。

右立脚期の歩行 初回より安定

右側へのスウェイが小さくなったとの観察所見。

股関節外転位の保持 初回より長く保持

側臥位での保持能力に変化。

触診では中殿筋周辺の筋量に 目立つ変化は分かりませんでしたが、 脚を挙げて保持する動きは改善していました。 なお、保持時間や筋量の正確な測定値はなく、 筋力が正常になったとは評価していません。

06

現在は、あぐらも長距離歩行も無理なく

あぐらが組める。
友人と買い物に出かけられる。
旅行も楽しめる。

現在、右股関節の痛みはほぼ0/10で、 あぐらも痛みなく組めています。 長距離歩行、友人との買い物、 旅行も無理なくできるようになり、 患者様は大変喜ばれています。

今は月1回のメンテナンスで通院されています。 日常生活の変化は患者様ご本人の 申告に基づくもので、 画像上の変化や再発予防の効果を 示すものではありません。

07

この症例で大切にしたこと

股関節前方の詰まり感があっても、 その背景や痛みの出る動作、 筋の働き方は人によって異なります。 この症例では、 施術直後の変化だけで判断せず、 次回来院時の症状やあぐら・歩行を 継続して確認しました。

痛む場所だけでなく、動作と経過を確認する

徒手療法、運動療法、歩行評価を 組み合わせて対応した一例です。 同様の症状でも経過には個人差があり、 同じ結果を保証するものではありません。

痛みが続く・悪化する、 体重をかけられない、 強い夜間痛がある場合などは、 医療機関での評価を優先してください。

CONSULTATION / ご相談・ご予約

股関節の痛みで、 やりたいことを我慢していませんか。

あぐらを組むと足の付け根が痛い、 長く歩くと股関節がつらい。 そのようなお悩みについて、 痛みの出る動作や歩き方、 股関節の動きを確認します。

オアシス整骨鍼灸院| 大阪府池田市・阪急池田駅徒歩1分
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担当・症例解説:院長 三木 高志

柔道整復師・鍼灸師| 資格・経歴を見る

本記事は患者様の許可を得た 実際の施術記録に基づいています。 医療機関での検査については 患者様から伺った内容です。 当院で疾病の診断を行ったものではありません。