骨粗鬆症
- 背中や腰に痛みを感じるようになった
- 背中や腰が曲がってきた
- 身長が低くなってきた
などの症状を感じる方はもしかしたら骨粗鬆症になっているかもしれません。
骨粗鬆症とは
骨は1度出来るとその後は変化しないと思われがちですが、実際はそうではなく常に古い骨が削られ、新しい骨を作り出しているのです。
その中で骨を壊す働き(骨吸収)と骨を作る働き(骨形成)のバランスがつり合うことで正常な骨の役割をはたします。
しかし、骨粗鬆症では骨を壊す働き(骨吸収)が骨を作る働き(骨形成)を上回ってしまい、骨を壊し続けることで骨密度が低下していき、骨が脆くなってしまいます。
症状
骨の強度が低下して、骨が脆くなるのが骨粗鬆症です。
- 尻もちを着く
- 転倒で手や肘を着く
- くしゃみをする
など、僅かな衝撃で骨折してしまいます。
骨粗鬆症になることで痛みが出るなどの自覚症状はありませんが、骨粗鬆症が進行することで背骨が脆くなってしまい「圧迫骨折」という背骨が潰れてしまう骨折をし、背骨の変形や神経が圧迫されることで腰痛やシビレなどの症状が出ることはあります。
原因
- 加齢
- 閉経後の女性ホルモンの低下
- 生活習慣
とこれらが骨粗鬆症の原因の90%をしめていると言われています。
加齢
骨密度は20歳前後でピークになり、50歳前後から低下していきます。
50歳前後になると骨密度だけでなく、筋肉や臓器などの機能も低下してきます。
ここで臓器の機能が低下してしまうことで骨に大切なカルシウムなどの食事から摂取される栄養素を腸から吸収しにくくなったり、カルシウムの吸収を助けるビタミンDを作る働きも弱くなってしまいます。
このように臓器の機能低下からも骨粗鬆症になるので要注意です。
閉経後の女性ホルモンの低下
女性ホルモンのエストロゲンには、骨を壊す働き(骨吸収)を抑える働きがあります。
50歳前後で閉経を迎えるとエストロゲンが減少してしまい、骨を壊す働き(骨吸収)が活性化してしまい骨粗鬆症になりやすくなります。
生活習慣
生活習慣として、運動、食事が骨粗鬆症にとても関係があります。
運動
普段から歩く、筋トレをするなど骨へ衝撃を与えることで骨を作っていきます。
骨には運動などで骨に負荷をかければ骨は丈夫になり、運動不足や寝たきりなど骨に負担をかけないと骨は脆くなっていくという性質があります。
なので、日常的に歩くなど運動をするように心がけましょう。
食事
骨粗鬆症ではタンパク質、カルシウム、ビタミンD、ビタミンKなど骨の形成に役立つ栄養素を積極的に摂取し、バランスの良い食事を心がけましょう。
好きな食べ物だけを食べていると栄養バランスが崩れてしまい骨粗鬆症だけでなく、高血圧や糖尿病など生活習慣病になる可能性もあります。
要注意です。
予防方法
骨粗鬆症の予防としては運動がとても重要です。
運動をして筋力やバランス力を鍛えることで転倒や骨折を未然に防ぎ、骨粗鬆症や寝たきりなどの1人で生活が出来ない状態にならないように予防をしていきましょう。
歩く
運動に慣れてない方が急に激しい運動をすると身体を痛めたり、転倒など事故が起こるかもしれません。
骨粗鬆症の予防として継続的に適度な運動をすることが効果的なので、まずはウォーキング、ジョギング、散歩など歩くことからはじめていきましょう。
歩く時のポイントやフォームは歩き方の記事を参考にしてください。
ビタミンDの摂取
ビタミンDには、食べ物からカルシウムの吸収を助け、血液中にあるカルシウム濃度を一定に保つことで骨を丈夫にする働きがあります。
ビタミンDを摂取するためには
日光(紫外線)を浴びることで体内で産生するやり方
食べ物からビタミンDを摂取するやり方
があります。
日光(紫外線)を浴びる
適度な日光のもとで通常の生活をしている場合、ビタミンDが不足することは少ないと考えられます。
しかし、高齢者では屋外の活動量が少なくなり日光(紫外線)を浴びる機会が減少する場合や、ビタミンDの産生能力が低下してしまった場合は1日に必要なビタミンDを摂取出来なくなる可能性があります。
まずは屋外の活動量が少なくなっていると感じる方は最低でも30分日光(紫外線)を浴びるように心がけ体内から産生されるビタミンD確保してもらうことが大切になり、30分日光(紫外線)を浴びると共に歩くようにすれば骨粗鬆症の対策にもなるのでまずは、屋外に出る機会を増やすようにしましょう。
食べ物
骨粗鬆症の予防としてはタンパク質、カルシウム、ビタミンD、ビタミンKなどの栄養素をバランス良く摂取することが大切です。
この中でもビタミンDが不足すると摂取したカルシウムを腸で吸収出来ないなどせっかくバランス良く食事をしても栄養素を吸収出来い場合があります。
なので、ビタミンDを多く含んでいる食べ物を摂取するようにしましょう。
但し、ビタミンDの摂りすぎると高カルシウム血症や腎機能障害などになる可能性があるので注意してください。
1日に必要なビタミンDの目安量を「日本人の食事摂取基準」2020年版で示されています。
この基準に基づいてご自身の必要な量を見つけ、毎日取れるように心がけましょう。
厚生労働省による日本人のビタミンD食事摂取基準ビタミンDを多く含む食べ物を載せています。
このような食べ物を食べるように意識してください。
最後に
骨は私たちの生活の中で重要です。
骨粗鬆症の予防を普段から行い、転倒や寝たきりにならないようすれば健康寿命も伸びるでしょう。
元気で楽しい生活を送るためにも骨粗鬆症にならないようにしていきましょう。