腕を動かすと肩が痛い「腱板損傷」かもしれません
- 「野球でボールを投げて肩が痛い」
- 「テニスのサーブで肩が痛い」
- 「転倒して手をついてから腕が上がりにくい」
- 「服を着にくい」
もしかしたら、腱板損傷かもしれません。
子供から高齢の方まで幅広い年齢層で起こる損傷です。
症状
肩腱板とは、肩甲骨と腕の骨(上腕骨)をつないぐ板状の腱で肩の安定性のために必要な筋肉(棘上筋、棘下筋、肩甲下筋、小円筋)の腱の集まりです。
その肩腱板が損傷や断裂することで肩の安定性がなくなり肩が上げれなくなったり、痛みが生じるのが腱板損傷と言います。
典型的なパターンとして、自分の力では腕が上がらないが逆の手で支えると上がるというのが特徴です。
セルフチェック
- 痛くて腕が上がらない
- 夜、痛みで目が覚める
- 痛くなったほうの肩を下にして寝られない
- 野球でボールを投げると痛み
- テニスでサーブが打てない
- 腕に力が入らない
この中で当てはまるものがあれば腱板損傷かもしれません。
原因
転倒や重たい物を持ち上げるなど、急な動きによって痛めてしまう場合(外傷性)
日常生活で頭より高い位置にあるものを移動させたり、野球やテニスなどスポーツで繰り返し肩に負担をかける動作をすることで痛めてしまう場合(オーバーユース)
加齢により肩の筋肉の柔軟性が落ちていたり、筋力低下することで腱板が徐々にすり減って切れやすくなる場合(老化性)
当院では
手技療法
関係している筋肉に対して手技を行います。
他にも背中、腰なども関係しているのでそこもしっかり手技していきます。
安静
肩に対しての繰り返し動作によって痛みとなっています。
まずはその原因となる動作を中止し、患部を極力動かさないようにします。
テーピング
肩の痛みがあるので、痛みの原因となっている筋肉に対して補助となるテーピングを行います。
アイシング
急性期など、痛みが出て熱感のある場合は氷でしっかり冷やし炎症を抑えるようしていきます。
ストレッチ
肩付近にある筋肉をしっかりストレッチして柔軟性を上げ、痛みを軽減します。
フォーム改善
野球の投げ方やテニスのサーブなどの不適切な動作フォームによって肩に負担をかけてる場合があります。
肩に負担のかからないように指導していきます。
超音波治療
患部の炎症を抑えるために超音波をあてます。
筋力強化
肩や肩甲骨周囲の筋力不足が原因の場合があります。
筋力強化することで痛みが出にくいカラダを作っていきます。
予防方法
ストレッチ
加齢などで肩関節周辺の柔軟性がなくなっている場合があります。
ウォーミングアップやクールダウンと運動前後のストレッチを徹底的に行いましょう。
筋肉が硬い状態ですぐに運動したり、運動した後そのまま放置していると筋肉に疲労が溜まるのでそれが痛みになる可能性があります。
要注意です。
肩甲骨のストレッチ
両手を肩にあてます。
そのままの状態で腕を回します。
このときに肩甲骨を動くのを意識するのがポイントです。
前回し、後ろ回しを10回行ってください。
運動
加齢や運動不足などで肩の筋肉が低下していたり、柔軟性がなくなってしまうことで腱板損傷になる場合もあります。
普段から肩を動かす運動をすることで腱板損傷の予防をしていきましょう。
水泳運動①
肩幅ぐらいの広さに足を広げ立ちます。
腕を上に挙げ手と手を重ねます。
そこからクロールの動きをします。
ゆっくり肩を伸ばしながら行うのがポイントです。
水泳運動②
先程と同じ体勢をとります。
次は背泳ぎの動きをします。
水泳運動①、②どちらも最初は10回ずつ行い、肩の調子や体調にあわせて回数を増やしたりしてください。
痛みのある方は痛みが収まってから行ってください。
フォーム改善
テニスのサーブや野球の投球動作などで肩に対して無理な姿勢や動作をすることで肩に負担がかかります。
肩に負担がかからないように正しいフォームを身につけれるよう指導しています。
最後に
腱板損傷は年齢関係なく起こる可能性があるケガです。
- 「運動しているから大丈夫」
- 「いつかよくなるだろう」
と放置してると肩だけでなく他の部位も痛める可能性があり、家事や仕事などの日常生活にも大きな支障が出ることがあります。
また、自己判断で誤った処置をするとかえって悪化させることもあります。
早めの処置をオススメします。