胸郭出口症候群とは

  • 重い荷物を持つ仕事していたり
  • なで肩の女性で洗濯物を干す
  • 通勤時の吊革を持つ

このような状況の際に肩・腕・手に痛みやしびれ感を感じたことありませんか?

それは肩こりではなく胸郭出口症候群【きょうかくでぐちしょうこうぐん】かもしれません。

症状

代表的な症状としては

  • 洗濯物を干しているとしびれが出る。
  • 吊革に掴まっていると腕がダルくなる。
  • 野球など、ボールを投げる競技でボールを投げているときに腕がしびれる。

などの症状が出ます。

セルフチェック

  • 肩や腕、手に痛みやしびれ感がある。
  • 手が冷える。
  • 包丁を持ちづらくなった。
  • 指が動かしづらい。

この中で1つでも当てはまる方は胸郭出口症候群かもしれません。

原因

首から腕にかけて走行している神経の束を腕神経叢【わんしんけいそう】と言い、この腕神経叢が筋肉や骨によって圧迫されることによって痛みやしびれ感を伴う症状が発生します。

この腕神経叢が特に圧迫される場所が

首の筋肉(斜角筋)の間

肋骨と鎖骨の間

胸の筋肉(小胸筋)と肩甲骨の間

この3箇所があり、それぞれ斜角筋症候群、斜角筋症候群、小胸筋症候群といった名称があります。

この神経が首からに3つのトンネル(胸郭出口)を通り抜けて腕に行きます。

このトンネル(胸郭出口)が特に圧迫される場所であり、圧迫される場所によってそれぞれ名称がつけられています。

①1つ目のトンネル(斜角筋症候群)

首の前側にある筋肉(斜角筋)の間を通ってます。

この筋肉はデスクワークや咳、くしゃみなどでよく使われる筋肉になっており、姿勢が悪いとこの症状が発生しやすいです

②2つ目のトンネル(肋鎖症候群)

肋骨と鎖骨の間を通ってます。

なで肩の方は要注意です

肩が下がることで肋骨と鎖骨の間が狭くなり症状が発生します。

③3つ目のトンネル(小胸筋症候群)

胸の筋肉(小胸筋)と肩甲骨の間を通ってます。

洗濯物を干しているときや窓拭きをしているときなど肩を上げる動作の際に症状が発生しやすいです

胸郭出口症候群は筋力低下や姿勢が悪いと症状が発生しやすく、なで肩の女性は特に多いと言われています。

当院では

手技療法

関係している筋肉に対して手技を行います。

首や肩だけでなく、背中や腰への負担もかかっているのでそこもしっかり手技していきます。

可動域拡大

肩甲骨の可動域が悪くなると姿勢が悪くなる原因になることがあります。

姿勢に関係のある部位の可動域を出せるようにしていきます。

ストレッチ

筋緊張や筋肉の柔軟性が落ちている場合があるので、ストレッチをして柔軟性を上げていきます。

筋膜リリース

筋肉をスムーズに動かすためには、筋膜の滑りの良さが必要です。

筋膜を柔らかく滑りを良くすることで首周りの筋肉の柔軟性を引き出し、可動域を拡大させます。

日常生活での指導

姿勢が悪かったりすると胸郭出口症候群になる原因になります。

当院ではそのような日常生活での悪い姿勢をしっかりと見つけていき、身体に対して良い姿勢ができるように指導していきます。

予防方法

ストレッチ

・胸の筋肉のストレッチ

胸の筋肉が固くなることで姿勢が悪くなったり、症状が出やすい状態になります。

胸の筋肉をストレッチして柔軟性を出していきましょう。

壁に対して横に立ちます。

壁側にある腕の肘を直角に曲げる。

胸の高さまで肘を上げ、指先が真上を向くようにします。

そのまま身体を前に倒し胸部を伸ばしストレッチを行います。

30秒を1セットとして3セット行ってください。

・肩甲骨まわし

両肩に手を添えます。

その状態で肩を前回し・後ろ回しとゆっくりまわします。

その際に肩甲骨が動いているのを感じながら行うと効果upです。

各10回転ずつ行いましょう。

・首のストレッチ

首周りの筋肉のストレッチを行うことで柔軟性を出し、筋緊張を和らげます。

肩の力を抜きリラックスします。

右手を頭の左側に回し、頭を右に引っ張るようにゆっくり右に頭を倒します。

逆も同様に行います。

POINT

左右に倒す時身体も倒れないように姿勢は正して行いましょう。

運動

・なで肩予防トレーニング

なで肩になると肩こりになりやすかったり、胸郭出口症候群になる可能性があります。

症状が出ないようにそこについている筋肉(僧帽筋)を鍛えていきましょう。

リラックスした状態で立ちます。

次にできる限り肩に力をいれ方をすくめます。

この状態を5秒続けストンと力を抜き元の状態に戻します。

これを10回程度行います。

・胸の筋力トレーニング

胸の筋肉が落ちてくると猫背なるなど姿勢が悪くなってしまったり、首や肩に負担がかかってしまいます。

このようになると症状が出る可能性が出てくるのでしっかり胸の筋肉を鍛えましょう。

両手の手のひらを胸の前に合わせます。

指先を上に向け、肘は90度曲げます。

合掌のポーズです。

この状態から両手を力いっぱい押し合います。

これを10秒間キープします。

POINT①

両手を押し合っている際に胸部に力が入っているのを感じながら行ってください。

腕の方がしんどい場合はやり方が間違っています。

POINT②

力を入れる際に肩に力を入れないようにしましょう。

鍛えたい部位は胸です。

・日常生活での予防

  • PC作業で画面に近づいてみている。
  • 台所が低い位置にある場合の前かがみ。
  • 長時間、イスorソファーに座っている。

など首、肩に負担のかかる姿勢を極力避けるように指導します。

1時間以上同じ姿勢を続ける場合は先程お伝えしたストレッチを行うようにしましょう。

最後に

デスクワークや家事など肩や首への負担がかかる作業をよくする方は胸郭出口症候群になる可能性があります。

日常生活での負担を軽減出来るように気をつけましょう。

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